きゅうり| 松本市
夢と希望と覚悟をもって望んだ独立就農
松本市にて、ハウスできゅうり25aを栽培する上條賢司さん、静さんご夫婦。出会いは、お二人が勤めていた農業法人でした。出会いを契機に、お二人はお互いの夢である二人三脚で歩む独立就農を決意し、取り組みを始めました。
上條賢司さんは、松本新規就農者育成対策事業の第19期生(長野県里親研修を含む)として令和4年に研修修了。資金繰りの苦慮など、さまざまな苦悩を経て就農2年目を迎えました。「理想と現実は、夢のように遠かったけれども家族や多くの皆さんに支えられて今がある」と振り返ります。
就農に向けては、農業は自然相手と思っていたが、実は地域に溶け込み情報交換や助け合いなど、人との関わりが大切なことを痛感。仕事を辞めてしまったし・・後には引けない、そんな不安や葛藤の支えとなったのは、家族や先輩農業者、地域や行政、JAなどの皆さんでした。
また、研修を通して栽培技術・経営スキルを確実に身に付けることで自信や安心感につながったとのことです。その他にも、初期投資や生活費の確保など、資金繰りには様々な苦労が・・。家族を養うためには、ある程度の規模が必要と考えハウスは19棟。ハウスは夫婦二人で協力して自力施行をして支出を抑えました。
そして就農1年目、夫婦2人だけの労働力だけではすぐに限界を迎え、疲労困憊の日々・・。そこで2年目は、品質の良いきゅうりを作るためにと、雇用の導入を決意。現在雇い人は7人です。
お二人に、これから新規就農をする皆さんに向けてコメントを頂きました。
①目的はありますか??(夢や希望、思い)
つらいことを乗り越えるためには、「何のために」そんな明確な目的が必要です。
②計画に甘さはありませんか??
事前に資金繰り計画をしっかりと相談し見通しを立てましょう!!行政の支援策だけでは安心できない。+αの自己資金も必要です。
③ひとりで抱えこまないで!!
「農業」は、ひとりではできません。生活を守るためには一定以上の経営規模が必要。家族・従業員、農家の先輩方の繋がりがあっていい仕事ができます。家族や周りの人達と一緒に悩みを共有し、協力して様々な問題を解決していきましょう!!
「長野県市町村・JA合同就農相談会 新規就農セミナー」(R6.7.6開催)にてお二人が発表した資料はこちら
(作成 令和6年8月)
PROFILE
上條賢司・静(かみじょう けんじ・しずか)さん
お二人は松本地域出身。農業法人勤務の後、賢司さんは松本新規就農者育成対策事業の研修生を経て、令和4年11月に就農。就農2年目の令和6年、ハウス19棟(面積25a)できゅうりを栽培。